左官一服噺  材料○珪砂(けいさ)(silica sand) 58

珪砂の電子顕微鏡写真  ×500

珪砂の電子顕微鏡写真  ×500

珪砂(けいさ)・シリカサンドは、花崗岩もしくは珪岩が風化し細かくなって粒状に変化したもので『けいさ』あるいは『けいしゃ』と呼ばれています。石英の二酸化珪素(SiO2)を中心に組成されて、珪砂石の塊から破砕するために、形状が角尖型をなしています。

珪砂の電子顕微鏡写真をみて分かると思いますが、ガラス質で角が自然砂に比較して角張っています。これによって、壁面の剛性を高めるのに寄与しますが、反対にこの角より、ノッチ効果があらわれてひび割れの原因ともなります。「ノッチ」とは「きりかき」ともいい、応力が集中して破断のはじまり易い個所のことを云います。

 

岩質は硬度が高く(モース:7)適当な靭性(粘り)を併せ持っており、自然砂に比較して不純物が少なくので、耐磨耗性や耐薬品性を要求される場所にも使用されています。これらの使用箇所では、よく樹脂モルタルやポリマーセメントモルタルなどの骨材にしますが、使用条件により粒径を変えます。

建材用の粒度分布により2号から8号までが使用され、数値が大きくなるほど粒径は細かくなります。左官・タイル用では粒度分布は4号から7号までが利用されます。「粒度2.5mm以下」の場合は4号・5号の等量混合物で、また「粒度1.2mm以下」の場合は5号・6号の等量混合物とすることが目安となります。左官用として一般には、5号珪砂を基準にして、使用箇所や用途に応じてブレンドあるいは数値を変えて使用します。

img002-1杉並の左官です。塗り替え、リフォームお待ちしています。電話03-3398-4335    http://s-kent.jp/contact/

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