木造 直張り工法  木造 通気構法(二層下地)   木造 通気構法(単層下地)  木造  真壁風工法
直張り通気構法

ラスモルタル 通気構法

kentのこだわり外壁のモルタル仕上げは、コンクリート下地と木造の下地に分かれます。弊社ではモルタル下地にしたあと仕上げ迄を一環とした責任施工を行います。

 木造 通気構法(二層下地)g6  木造 通気構法(単層下地)

スライド2

外壁のラスモルタル仕上げは、非通気工法の直張り下地と通気構法がり、さらに通気構法は単層下地と二層下地があります。非通気工法の直張り工法は、最近雨漏り発生の事例が多く見られるようになり、通気構法が多く採用されるようになりました。

ラスの直張り・非通気構法

ラスの直張り・非通気構法

これから新築をお考えの方は、通気構法をお薦めします。通気構法の特徴として、 裏板のない単層下地と、裏板のある二層下地とでは、大きく左官施工が異なります。単層下地でラスは専門ラス施工者が作業していることが多いため、施工管理が複雑となり、品確法に伴う責任所在の明確化が曖昧なものとなりかねません。弊社では、単層・二層下地に関わらずラス張りから最終仕上げ迄、一貫とした責任施工で行います。

それでは、通気構法を採用するメリットはなんでしょうか?。

①モルタル下地の後ろ側には、外気に通じる連続した中空層があることで、雨水の移動経路が中断されます。しかし、雨水を円滑に流下させには、防水紙や胴淵が流下をじゃましないように施工しなければなりません。

②通気構法を構成するために使用する、木・左官材料が湿潤していてモルタル、下地材、構造木材の水分を、通気によって乾燥させます。当然、室内側からも移動する蒸気も通気によって乾燥状態にします。

通気構法は,土台水切の周辺部より給気して,通気層を経由して,軒天換気口,棟換気口,妻壁換気口等から排気することにより成立しています。そこで、その途中に通気の断面を減少させるものや閉塞するものがあると湿気が滞留し,通気構法の役割を果たさないことがあります。

給気口から排気口に至るまで,空気及び雨水が滞留しないように通気胴縁を適切に配置する必要があります。

弊社では、土台水切りの給気口から軒天井見切縁や小屋裏の排気口に至るまで,空気が滞留することなく通気出来ることを確認してから,ラス工事に移ります。とくに、木工事で、軒天井付近で通気が塞がれる納まりになっていることがあるので、各所、よく見てから工事を進めます。

通気構法の二層下地は、左官工事では非通気単層下地と材料・工法に大きな変化がありません。一方で通気構法の単層下地は、ラス張り工法が大きく変わってきます。弊社では単層下地のラスも社員が施工します。裏板のない下地に用いるラスは、防水紙にラスが張られており、ラスシートの応用品であると考えられます。接合は縦胴縁にステープルや専用釘で留め付けます。

通気構法二層下地

通気構法二層下地

 

単層下地2

通気構法単層下地

弊社の外壁ラスモルタルの施工フロー
ラス下地→フェルト張り→漏水処理→ラス張り→約物ラス張り→釘締め→網こすり(コ-ナ入れ込み)→(むら直し)上塗り

弊社の使用材料

防水紙のアスファルトフェルト

アスファルトフェルト430

アスファルトフェルト430

防水紙は、風圧等の条件により外壁本体の接合部、役物との取合い部、シーリング部、開口部廻りなどから通気層に浸入した雨水を、壁体内や室内へ浸入させない重要な役割を担うものです。ラスを張る下地には、タイベックのような透湿防水シートを張ることができません。この場合には、必ず信頼も厚い、アスファルトフェルト430を規準としています。

430と呼ばれるものは、製品の単位面積の質量430g/㎡のことで、20kg/1巻になります。防水紙の重ね幅は、縦(上下)、横(左右)とも90㎜以上です。

防水紙を張る道具は、手打ち式のタッカ-といいます。タッカ-はハンマー型とガン型の両タイプがあります。当社では、ハンマー型タッカーが、は防水紙に穴を空ける率が、ガンタッカーに比較して多いので、ガンタッカーを使用しています。

通気構法を採用しない、非通気の直張り構法の外壁は、通気構法とした場合に比べ壁体内の湿気を排出しにくいことに加えて、防水紙に開いた釘穴(タッカー穴)から雨水が浸入するケースや、モルタル等に浸透した水分が日射等により水蒸気化し、内部に浸入するケースがあり、雨漏りの発生が多くなります。

テープ                                                             

防水テープの施工

防水テープの施工

防水テープはブチル系75㎜幅のものを使用します。

防水テープはポリエチレンネットが芯に入った75mmのブチル系テープを使用します。加ブチル系テープは硫ゴムの弾性、パテ状シーリング材の可塑性を同時に兼ね備えた性質で接着性に優れており防水性も高いものです。合板等の面材下地ではフェルトを張る前に、ラス下地り板ではフェルト張り付け後に施工しています。

接着のメカニズムは軽い圧力を加えて、流動とぬれを起こさせ、分子間引力で接着します。そのため、ブチル系の防水テープは、圧力を加えることが必要で、その際には、ローラー・ヘラの道具を使用します。

サッシュ回り、横引き管の周囲にもブチル系テープを使用します。防水テープは、ラス下地板張り付け時に開口部の窓台に先張り防水テープを張りますが、これは木工事となります。ラス工事で、防水紙を張り付け時には、サッシ、壁、貫通孔等の周囲を防水テープで防水紙を密着させるようにします。防水テープの交差部は、すき間が生じないように注意して張ります。

ラス

二層下地では波形ラス1号ラス、単層下地ではニシヤマの通気ラスを使用しています。

 

ニシヤマラス

ニシヤマラス

波形ラス1号は質量0.7㎏/㎡、編目寸法16㎜×38㎜以下で防錆処理したものです。規準にある質量0.7㎏/㎡とは、かつて使用されてきたワイヤラスがその数値に近いため、それが使用されてきたといわれております。

波形1号ラスの張り方 ラスは千鳥張りが推奨されています。

出隅みおよび入隅などの継目は、突付けとし、200mm幅の平ラスで、上から張り重ねます。                           

200mm×100mmの平ラスを各コーナーに出来るかぎり近づけて斜めに二重張りとすます。現在弊社では、平ラスの補強よりも効果のある全面ガラスメッシュを伏せこんで降ります。

ステープル
ラスを留め付る金具のステープルは、1019Jを使用します。

各種ステープル 上から仮留め用のステープルで長さ10㎜ 波型ラス1号に留め付けるステープルで長さ19㎜ 通気ラスを留め付けるステープルで長さ25㎜

各種ステープル
上から仮留め用のステープルで長さ10㎜ 波型ラス1号に留め付けるステープルで長さ19㎜ 通気ラスを留め付けるステープルで長さ25㎜

ステープルとは、「⊃状」のものをいい、又釘、ステープルの総称でもあります。取付け用金物であるステープルは,ラスで補強されたモルタルを下地および構造体に取り付けるために肝心な部分であります。現在ステープルは亜鉛メッキされた異形線を素材としたもので、手打ち用と自動釘打ち機(エアータッカー)を使用するものがあります。参考に呼び名の1019Jとは、10が肩幅で19が足長さ、J線となります。線径の太さはM線>J線>F線となります。釘締めは脚長は19mmですので必ずエアータッカーを使用します。

ラス下地用セメントモルタル ラス下地用既調合軽量セメントモルタルを使用します。

狭小現場での材料の混練り

狭小現場での材料の混練り

防水紙はモルタルがひび割れた場合に、雨水などが外壁中空部に侵入しないようにする役目を持っています。しかし、防水紙がモルタル層と接着せず、一体化にならない場合には、雨水が溜まることも考えられます。当社では、モルタルのラス着け作業で、フェルトとの接着も重要と考えています。

ラス用軽量モルタルの比重は、1.1に対して、現場で作る砂モルタルが2.1で、かなり軽くなっています。その分、強度も在来に比べて低くなりますが、かえってひび割れが少なくなります。

剛性は、既調合モルタルが少なく対衝撃性に劣りますが、軽量で且つ強度の低いモルタルの方が地震時に剥離しにくく、ひび割れを分散して、木造軸組の接合部等での局部的損傷を極力避けることができます。

ラスモルタルは耐震性の高めます。

このように弊社の基準で仕上がったラスモルタルは、建物の耐震に付与します。ラスモルタル外壁は、大きな地震を受けると、小さなひび割れが発生します。この、小さなひび割れを生じることによって、振動をエネルギー的に吸収してしまいます。これはラスモルタルが抵抗力を弱めながらも、木造軸組の耐震性に付与していることです。心配されれる小さなひび割れは、地震が収まると元の位置に戻る優れものです。