現在リタイアしています。もう少し、長くこの家に住みたいと思います。年金生活であまりお金をかけたくありません。良い提案はありますか。
当社では、ただ単に美装するのではなく、今後なるべくリフォームを施さないで、長寿命の建物にする提案をしています。高寿命な建築にするには、調査診断を細部に渡って行い、高度な材料・施工計画をして手間をかけた入念な施工実施が不可欠です。一度、メールからお問い合わせください。
漆喰のひび割れを防ぐには?
はい、苆(スサ)を入れて目に見えないようなひび割れを発生させることは剥離・剥落防止になります。大きなひび割れを起こさせないためには、昔から用いられてきた、漆喰より少し剛性の高い砂漆喰を下地に使用することで、大いく回避できます。先人の知恵はすばらしものだったのです。
左官工事は水との闘いいいますが、どういうことですか?
水との戦いとは、可使時間の調整、水比の減量、仕上げ時期の調整等のことで、まず、作業性の状態をいかに高めて、よい仕上げをするかです。左官は「美しく仕上げる」ということが大きな要求品質の一つになるからです。また、次に硬化後も、ひび割れのない安定した要求品質を保つことが重要で、左官は仕上げながら、たえず、硬化後の状態をイメージして作業します。そういったことが、ここでの水との戦いになります。体積の変化の戦いとは、主に硬化後の意味合いが強いようにおもわれます。
左官材料によって膨張、収縮があると聞きますが、どのようなことですか?
石膏プラスターは、膨張しますので、内壁仕上げで未乾燥材の木枠のやせをカバーします。ですから、下地に石膏プラスター塗りを施すことは大いに意義があります。多少施工費がかかっても、下地処理は抜かないこと、また、1回塗り仕上げの既調合材料(特に珪藻土材料)は、1回塗りで、大丈夫かどうかメーカーに尋ねてください。可能であっても下地塗りを行うことがよいと思います。日本の伝統的左官仕上げは塗り重ねです。これが、調湿・防火等の性能を高め、良い結果を生みます。施主・設計・左官が、ともに最終的に大きな利益となってきます。
結合材の固まり方によって、デザ インの適、不適はありますか?

合成樹脂は表面から乾燥して 固まります。注意が必要なのは表面 が乾燥していても中が固まっていない場合があることです。

ローラーやコテ、はけなどで塗れる扱いやすい素材なので、最近では モルタル下地の上にくし引きで仕上げる現場が出てきました。しかし、 雨が直接かかるような壁面に採用した場合、固まり切らないうちに雨が 降ると、流れ落ちてサッシ周りを汚す原因となります。使用場所や、作業翌日の天候に注意が必要です。本来はアクリルリシン仕上げのように 薄塗りの吹き付け材に向く材料です。
最近は、シックハウスの問題など から左官材料が見直されています。 シームレスで自由な造形が可能なので、若い設計者にも人気です。便利な既調合の材料も出ていますが、こだわりのある建築設計者なら、ぜひ 自分オリジナルの色合いやパターンを追及して、それを弊社の職人に提案してほしいと思います。
ポルトランドセメントの注意点はなんですか?
ポルトランドセメントの硬化メカニズムは水硬性です。水と反応しますが、セメント体積の35%程度の水で固まります。実際にはセメント体積の65%程度入れています。30%の余剰水は蒸発し、その時にひび割れが発生します。水量は少なくします。硬化は1日で、安定するまで2週間の養生が必要です。
石膏プラスターの注意点はなんですか?
石膏プラスターの硬化メカニズムは水和気硬性です。内部に容積の30%の水を抱えながら固まり膨張します。 2時間で急速に固まります。硬化後の分子式はCaSO4・2H2O 、この 2H2Oが蒸発することで、初期防火に効果を発揮します。
火には強いが水に弱い性質があります。水に濡れると崩れるため、外壁や風呂場には使用できません。施工時には、通風による急速な乾燥がひび割れの原因となるので注意が必要です。建具を入れてから塗り作業とするように配慮しましょう。
漆喰の硬化メカニズムは気硬性です。空気中の炭酸ガス(CO2)を吸収して1週間程度で固まります。硬化が緩慢なため最養生は2週間程度必要です。硬化後は収縮します。固まり方が緩慢なため、後工程で傷つける危険性を見込み、工期はゆとりを見て設定、監理します。テクスチャーは左官の感性に左右されるので、事前に見本板の提出やモックアップの製作を求めてください。
設計・監理上の注意点は設計仕様書の特記事項として書いた場合、どの程度監理できるか?
はい、仕様書に記入した材料・下地構成はJASS 15や、メーカー仕様を、施工者に認知させることが必要です。例えば木造外壁のラス下地では、現在平ラスラスが不適になっています。これを、仕様書に書いたため、ひび割れ発生と、防火規準に満たないため建築紛争になっています。規準がどのようなものになっているか、見極めが必要です。
漆喰のひび割れのメカニズムとは、どのようなものかとは?。
はい、剛性の高いモルタル下地に接着力や凝集力の小さい、即ち剛性の低い漆喰で塗り仕上げられている場合、仕上げ層の乾燥収縮で層の内面に引っ張り応力を生じます。この引っ張り応力が、漆喰の持つ引っ張り強度より大きくなったとき細かいひび割れを生じます。しかし、このひび割れの発生で引っ張り応力が緩和され、剥離を緩衝させます。それに比べて剛性の高い、圧縮強度などの凝集力の大きいドロマイトプラスターを上塗りにすると、引っ張り強度も大きいので乾燥収縮による細かいひび割れを生じにくくなり、仕上げ層とモルタル下地との界面に大きなせん断応力や引っ張り応力を生じます。この応力が下地との接着力が上まわるとき、大きなひび割れを発生させ剥離を生じることがあります。ひび割れの発生箇所は、塗り継ぎなどの切り欠き部(ノッチ)や、変形の甚だしい所で、漆喰の物性の特徴として大きな収縮にあります。
通気胴縁を使用しない通気構法とはどのようなものですか?
はい、胴縁を使用ししないかわりに、フェルトに工夫があり、フェルトで通気をとります。詳しくはここを参考にしてください。
写真にあるPラスとは、どういうものですか?
はい、現在のラスはメタルでできた金属製のものです。Pラスはプラスチック製のラスです。金属の欠点となる、錆による品質の低下がありません。また、軽量であり、メタルラスのように、フェルト+ラス+ステープルという部材が多くありません。
プラスチックであるため、防火性能はどうかという疑問があると思いますが、現在、防水耐火の予備試験を通過しています。まだ、改良の余地があり、これからの製品であると思われます。
左官道具の「鏝(こて)」とは、どのようなものですか?
はい、道具の一つで、 カネ偏に曼(引き伸ばした, 長い)で金属を広げたものととらえます。左官道具では、壁を塗るものです。鏝の由来は『鏝(コテ)コテといふ義詳ならず俗に泥を和することで泥をコメなどというなり古よりいいつぎし俗言ならんも知らず、もしさらば、コとは土を和するを云ひて、テとはこれを執て塗るをいうなり。』と新井白石の辞典の東雅に記載されています。鏝はtrowel(英語)、cazzuola(イタリア語)、Truelle(仏語)、Maurerkelle.(独語)、Troffel(蘭語)、抹子(中国語)ともいいます。
内壁で、6畳の部屋でどの程度の日数がかかりますか?。
はい、古い壁を撤去するのに1日、新規の壁塗りに1日で終了します。たんす等の移動は、当日もしくは次の日になります。→和室の塗り替え。
内壁で、6畳の部屋でどの程度の費用がかかりますか?。
はい、塗り替えの費用の概算です。
和室の塗り替えをしたのですが、たんす等はどかしておかなくてはいけないのでしょうか?。
はい、お住まいの状態で結構です。当方が移動いたし、現状に復帰いたします。
リフォーム時は、在宅していなけれればならなのでしょうか?。
はい、外壁に関しては、在宅の必要はありません。内壁にに関しては、その都度打ち合わせをさせていただきます。
珪藻土と漆喰とはちがうのですか?。
はい、弊珪藻土は自分からは硬化しません。そのため硬化させる合成樹脂、消石灰などの固める結合材が必要となります。漆喰は炭酸ガスと反応して固まります。珪藻土を固める材料は、消石灰が最も相性がよく、吸放出して調湿作用を円滑にさせます。→当社のオリジナル珪藻土建材・ライムウオールです。
クロスに直接塗ることができますか?。
はい、可能で剥がさないで塗れる建材もあります。弊社ではどうしてもクロスが剥げない場合にしており、なるべくクロスを剥いてボード下地にしてから、中塗りをすることにしております。
よく現場でモルタルといいますがモルタルとはなんですか?。
左官使うモルタルは主にセメントモルタルのことです。一般にはセメントモルタルをいい、ポルトランドセメントに砂を混ぜたものをいいいます。壁の下地塗り・上塗りや、煉瓦・ブロックの目地(めじ)塗りなどに使用します。結合材料によって、セメントと砂→セメントモルタル、石灰と砂→石灰モルタル、樹脂と砂→樹脂モルタルとなります。モルタル」は、臼(うす)、乳鉢(にゅばち)の意味があり、すりつぶして使用するものが転じて、結合材と骨材と水混合して練ったとものに転じています。
それではコンクリートとはなんですか?。
セメントと細骨材の砂、粗骨材の砂利とを練りまぜたものです。モルタルに砂利をいれたものがコンクリートといえます。明治、大正時代は、コンクリートを「混凝土」と著していました。上手く字合わせしたものです。