左官一服噺 工法○版築工法(rammed earth method )21

 版築とは搗き固めた土や工法のことです。我が国では特に土塀に使用され、工法として、二枚の厚板を一定間隔に開いて平行に並べ、その間に土を流し込み込みながら搗き固めていき、所定の高さに達したら板をはずします。版築に用いる土は、山土に多少の湿り気を持たせたもので苆(すさ)を混入しません。
 強度を増すために少量の石灰を混入し、古来より「にがり」(塩化マグネシウム)を混入する習慣があります。型枠の板の経済性と効率を高めるために、一対の板にまず6㎝位に土を盛り、それを3㎝位にまで搗き固めます。それを垂直方向に所定の高さにしその板を水平方向に移動して先の作業を繰り返します。
法隆寺の版築土塀

法隆寺の版築土塀 縦の継ぎ目が須柱の跡です。継ぎ目形状で板の幅、長さが推定されます。

 

 

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