左官 一服噺 「左官用珪藻土壁材は安全です。アスベストは入っていません。」
最近話題となっている、バスマットのアスベスト混入問題ですが、弊社ホームページにも「リビングに珪藻土を塗ってあるのですが、アスベストは大丈夫ですか?」との質問が寄せられています。
弊社では、「大丈夫です。」とお答えします。
ここで、おさえておきたいことは、バスマットのような珪藻土製品と、壁に塗られた左官用珪藻土建材の違いです。
今回、問題となっているのは、珪藻土で作られた工業製品です。それも、「日本製でない」と新聞報告にあります。弊社が塗るのは、左官材料の珪藻土建材です。バスマットのように工場で作る工業製品と現場で塗る左官用珪藻土壁材とは明らかに違いがあります。それでは、左官用珪藻土壁材にアスベストが混入されていない根拠はというと
アスベストの使用は、昭和50年に原則禁止され
それ以後の左官材料には含有されていません。
珪藻土建材は、平成10年頃から開発・販売されてきました。よって、すでにそのころにはアスベストは左官材料には、含有されていません。我々にとって、塗り壁の大きな需要をもたらした珪藻土建材の開発は、大阪ガスとカリスマ左官の久住章氏によって成されたと記憶しています。久住親方に感謝です。
それでは、なぜバスマットにリスクを侵してまで、アスベスト混入したのでしょうか。ご存知のように珪藻土は自分から固まる力をもっていません。そこで、セメントや消石灰と混ぜ合わせて固まらせます。
ここからは、推測になりますが、珪藻土とセメントや消石灰だけでは、バスマットの型枠に流し込んで製造するたには、作業性がよくありません。アスベストはこれを混入することで、まだ固まっていない材料には、型枠に流し込むときに流動化をよくして、型枠に入れ込んだ時には、表面を平滑にする役目をします。
アスベスト混入する目的は、
製造者の作業性を良くすることであったのかもしれません。また、アスベストは熱に強いので、加熱養生でも、製品に変質させない役目も持っていたのかもしれません。
いずれにしても、ここで改めて確認しなければならないことは
「バスマットは、日本製の製品であればアスベストは混入されていない安全なものである」ということです。もちろん弊社のバスマットは大丈夫ですが、現在は現場が多忙で製造していません。
杉並の左官です。塗り替え、リフォームお待ちしています。電話03-3398-4335 http://s-kent.jp/contact/