通気構法単層下地

通気構法単層下地は、通気構法の一種で、空気層の外側に胴縁を介して直接ラスを施工するものです。二層下地構法のようにラス下地板がありません。ラスの防水紙が張られたものをモルタル下地して使用します。

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通気構法用の下場おこし。

通気の出入り口部分の役物として、プラスチック製の下場おこしが使用されています。水切り部分に直接モルタルを塗り付けことは、意匠上、すっきりとした見付け線を出すことが難しく、進入した水を逃がす性能をなくすことにもなります。通気構法でこの部分から外気を取り入れる場合もあります。通気モルタルのひび割れや、内部結露水を上手に排出する対策もしておく必要があります。

モルタル外壁の裏面に設ける通気層に空気を取り入れるため,また通気層に入った雨水などを排水するため,外壁と土台水切りの間は10~15㎜空けます。

通気構法用のラス張り。

土台水切りの給気口から軒天井見切縁や小屋裏の排気口に至るまで,空気が滞留することなく通気が出来ることを確認してから,ラス工事に移ります。木工事で、軒天井付近で通気が塞がれる納まりになっていることがあるので、これらを弊社では、必ず確認をしてから進めます。

単層下地は紙付きリブラスのニシヤマラスを使用します。単層下地の通気構法を構成する材料で、リブラスと防水紙が一体化したものです。455㎜間隔に設置された通気胴縁にラスを留めつけるため800g/㎡以上で面剛性の高いラスで行います。単層通気下地は二層下地のようにラス下地板がないので、モルタルの施工時にラスが撓むことがあります。塗り付けは、丁寧にいたします。

ラス張りは、最初のラスの1枚目が重要で、水平が張り出さないと、継ぎ目が合わなくなってしまいます。また、ラスの継ぎ目は二枚目、二段目のラスを重ねてから固定しますから,1枚目は仮留めにしておきます。

ラスの縦部継ぎ目は、胴縁の上で行いまます。継ぎ目の長くて余計にある場合に、ひび割れの原因となりますから、切り除きます。 通気ラスの取り付けは、柱・間柱・胴縁等に20㎝ピッチ以内で最小足長25㎜』とします。ラス重ね部分の処理として付き付けでは、雨水の浸入が、また大きすぎるとラスが浮いた状態になります。さらに重ねが4枚になると上塗りモルタルが薄くなってしまい、ひび割れの原因にもなります。ラスを千鳥に配置して重ね部分が多くならないようにします。

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単層下地構法のステープルはT線の25mm.の長さ。

単層下地構法は二層下地のように、ラス留め付けの裏板がなくいいうことです。壁はラスとモルタルで構成されます。施工時には、ラスに鏝圧をかけて塗りそれに耐えられるものでなくてなりません。また、仕上げ後の外壁の面材には、地震等に対して相応の剛性が要求されます。そのため、ラスの留め付けは胴縁にしかないので、ステープルをT 線以上の太い線形とし、25mm.の長さが必要です。

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防火基準の塗り厚は、ラス下地用既調合モルタルで16㎜。

ラス下地用既調合モルタルは、下塗り、上塗りの2回塗りとしていますが、下塗り後の養生期間を必要としなくてもよいものです。また、防火構造や準耐火構造の指定がある場合は,国土交通大臣の認定を受けた材料を使用します。塗り厚は、下塗りと上塗りで16㎜とします。

既調合セメントモルタルの硬化後の比重は1.1で、普通の砂モルタルの2.1に比較して軽量にできています。その分、強度も砂モルタルに比較して低くなります。しかし、比重が小さい分、熱膨張が小さく、圧縮強度が中庸な為にひび割れの発生が少なくなります。

既調合モルタルは、外壁の剛性が少なく、対衝撃性に劣りますが、軽量で且つ強度の低いモルタルの方が地震時に剥離しにくく、ひび割れを分散して生じ、木造軸組の接合部等での局部的損傷を極力避けることができます。そのため、総合的にみて既調合モルタルの方が優位性があります。

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弊社使用のネットは、耐アルカリ性のガラスメッシュネットです。

補強用ネットのは、耐アルカリ性であることが要求されます。モルタルのひび割れを防ぐ為には、なるべく表層に近い位置で伏せ込みます。ネットに使用する基材もいくつかの種類があります。参考に繊維の性質を載せておきます。

繊維ネット基材
ビニロン 吸湿性があり木綿に似た材質。伏せ込みしやすい
ガラス 曲げ強度や補強効果に優れている。
ナイロン 親水性がよい。分散性がよい。
アラミド 強靱で耐震補強に使用。紫外線に劣化