左官一服噺  建物○土蔵の軸組の名称(The name of the framing of the Dozo)

 

弊社では、令和になる直前までの株式会社ポールスタアの敷地にある土蔵二棟の改修工事を行いました。因みに、株式会社ポールスタアは東村山のご当地グルメ商品として「東村山黒焼きそばソース」を自社開発し、地域の特産品として市販するとともに業務用として市内の飲食店向けに供給しています。
土蔵二棟の内、一棟は道具蔵からミーティングルームに模様替えしました。木部は柿渋で漆喰部分は、剥落部分を漆喰で補修し、漆喰・土を強化させるために、ナノ単位で浸透させる特殊な改質剤を使用しています。仕上げは、無機質系の塗料を使用してコストダウンを計っています。土蔵を改修すると、多額の予算が必要と思われがちですが、クライアントの希望を聞き、如何にして費用対効果を高めるかの計画するのが弊社の一番のコンセプトです。
土蔵の軸組に関してあまり、解説がネット出ていないので写真と解説を載せておきます。ぜひ参考にしてください。
① 屋根(やね):主に建物の上部を覆う構造物。
② 棟木(むなぎ):屋根の桁の一種で、屋根に掛かる垂木を受ける棟の位置にある桁のこと。
③ 垂木(たるき)母屋に屋根勾配に沿って渡し、野地板を受けるもの。平桁(ひらけた):柱の上にあって繋ぎ梁、垂木、束などを受けるもの。
④ 母屋(おもや):棟木同様に垂木を受ける部材。
⑤ 天秤梁(てんびんばり):土蔵の地棟を受ける梁のこと。
⑥ 地棟(じむね):土蔵等で小屋梁が長大にわたる場合、その途中で受ける断面の大きな梁。中引き・丑曳梁(なかひき・うしひきばり) ともいう。
⑦ 小屋束(こやつか):梁、桔木の上に置いて母屋、桁(けた)を支えるもの。
⑧ 丸太梁(まるたばり):大型の梁で、特に天然の松丸太の反りをそのまま利用して小屋梁としたもの。
⑨ 軒桁(のきげた):外周の軸組で、棟木や母屋と平行に方向にあって、小屋梁、垂木を受けて、屋根荷重を柱に伝える横架材のこと。
⑩ 柱(はしら):構造材の一種で垂直材で屋根、床からの荷重を受けもの。荷重を基礎に伝え風圧、地震等の横力に耐えるもの。
⑪ 二階梁(にかいばり):二階の床を支える梁のこと。
⑫ 通し貫(とおしぬき):柱を一直線に連ねつなぐ材のこと。位置により「頭貫(かしらぬき)」・「内法貫(うちのりぬき)」・「地貫(じぬき)」という。
⑬ 土壁:丸竹を藁縄(わらなわ)で組んだ小舞(こまい)下地に土壁が37㎝塗られている。

⑮ 真壁(しんかべ):お城に使用される白い壁の漆喰(しっくい)仕上げ。壁が柱を隠さない我が国の壁工法。柱の中心に壁があるので中心壁とし、略して「心壁(しんかべ)」としている。欧米の柱を隠す工法を大壁(おおかべ)という。
杉並の左官です。塗り替え、リフォームお待ちしています。電話03-3398-4335 http://s-kent.jp/contact/

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